何かになりたい

ネタにするほか浮かばれない

パンチドランカー

姉への呪詛です。人を呪わば穴が2つです。姉妹だけに。

☑︎死にたいと思う
でカウンセラーとの面談が必須となった大学1年生の私は、拙くぽつぽつとバックグラウンドと姉との仲が険悪になった決定的出来事を語るのであった。よく相槌を打つそのカウンセラーは、私の話を聞き終わると、迂闊な死にたいチェックが付いているシートに「姉との確執」と5文字を書き添えただけであった。

姉は気に食わないとすぐに私の頭をぶん殴るクソアマだった。母親は諌めはするのだが、語気を強めると姉がまた妹ばかり擁護すると騒ぎ面倒だった。したがって母が本気で姉を止めることは全くなかったので、とりあえず私はよく殴られていたのであった。一度耐えかねて腹を殴り返したが、姉はすぐに母親に泣き付き、母親は「女の子のお腹は大事なんだからやめなさい」と私を叱るのであった。
暴力女のクソ子宮よりも私を形成する核なる脳を守ってほしかったと、今では文章にできる。しかしその言葉を聞いたときは絶望のあまり言い返せなかった。

今思い返しても気持ち悪い記憶は、姉のオナニーを手伝っていた記憶である。
小学生の考えることなのでモノや指等の挿入はなかったが、詳細を語るのはおぞましいのでやめておく。
これは私がある日拒否することで終わりを迎えた。
日中はぶん殴り夜はこのザマだったが、姉の中では「妹ばかり優遇されていた」記憶が圧倒的に優勢のため、都合よく忘れられているかもしれない。

殴られても好奇心で首を締められても、家族という幻想に焦がれてか、殴られ過ぎてすっかり麻痺してバグっていたのか、ある夏の日に先に大学生となっていた姉のもとへ遊びに行った。
これが正しく間違いであった。

その夜は異様に眠かった気がする。その夜はなんだか犯されるようなリアルな夢を見た気がする。
その明けた朝はパンツに鮮血がひと染み付着しており、慢性的な生理不順だった当時の私は、「こんなときに生理か」と思い姉からナプキンを貰った。なんだか姉がよそよそしかった気がする。その日特にナプキンに経血が付かなかったので、次の日からはまた普通のパンツに戻した。

思い返してみると上記のような感じだ。おそらく私はこの日に姉かあるいは姉の大学の人間かに犯されたと思われる。
ああ私はあの時処女でなくなったのだろうな、と悟ったのはごく最近のことであるが、それ以来明らかに精神的におかしくなってきた。

なぜなら姉の職業は教師であり、犯罪者が教師、思うままにならぬ現実に腹を立て手頃な年少者を殴っていたあいつが、先生と呼ばれ人を導く立場にあるためだ。しかもどうやら慕われているらしい。慕われる?他人に?あいつが?殴られて脳細胞が減った私の頭は混乱しているのである。

犯されたと思しき日から半年後くらいに姉との確執が決定的となり(私の浪人決定)、以来ほぼ没交渉であるが、悪い記憶はしぶとく根差している。
とりあえず姉の結婚式(これも驚きである お前のドロドロの人生美化すんな)の知らせはもう来ないであろうから、全ての連絡先をブロック・拒否・削除し、あいつが作った家族ライン(笑)からも退出し、できる範囲で遠ざかった。
しかし記憶からは遠ざかれない。最近は本当に鬱の気配を感じる。頭に黒いけどスースーする何かがいて、耳はキンキン言ってるかスースー言ってるし、仕事のミスも増えて苛立ちと悲しみが止まらない。かと言ってブチ切れも大泣きも出来ない。

人を恨むのも大分疲れますので、誰か私をぶん殴ってこの記憶を引き止める脳細胞を殺してくれないでしょうか。